先日のライドの途中でGiantの別ブランドであるCADEXホイールを試乗してきました。
いままでGiantのカーボンホイールは一般的なものよりも少々重めにできていましたが、 このCADEXシリーズは一気に軽量化で抜きに出た存在となりました。
スペック
今回試乗したホイールはリム幅65mmのチューブレスタイプです。
(他に42mmとチューブラーホイールがあります)
リムハイト:65mm
リム内径:22.4mm
リムタイプ:フックレスリム・・・後ほど説明します
ハブ:CADEX専用
スポーク:Aero Carbon Spoke・・・スポークがカーボン製
ダイナミック・バランスド・レーシング(DBL)テクノロジー採用・・・後ほど説明
前後総重量:1425g・・・65mmハイトでは超軽量
価格:前¥140,000 後¥200,000
テスト車両は2015年式 PROPEL ADVANCED 2です。
インプレッション
まず走り出して違和感を感じたのは、信号停止からのスタートがすごく普通だったことです。
普通で悪いって事ではないのですが、軽量からしてもっと軽やかに発信するものと思っていたので驚きました。
以前、ほぼ同重量のカンパニョーロのWTO45の試乗時には発進時の軽快さがあったので、このホイールも同じようなフィーリングを期待していました。
確かに発進時のフィーリングは普通なのですが、何故か33km/hくらいを超えたくらいから走りが軽くなります(と言うかよく進むようになる)。
33km/hくらいだとまだ空気抵抗がそれほど影響しないため、リムのディープさの影響ではないでしょう。
海岸線にて高速走行を試して見ましたので映像の中で説明します。
高速走行では十分な速度維持性能を示してくれました。
しかしながらここでも現在使用している3Tホイールと比べて、特別優れた点は見つけられませんでした。
ここまであまり優位性がある部分が見つけられず期待外れかと思っていたところ、スプリントをしてみて印象が変わりました。
それほど強烈なスプリントをしたわけでは無いのですが、大パワーを掛けた時に急に反応性が良くなりました。
もしかしたらこれがDBLの効果なのかもしれません。
DBLとは後輪のハブ側のスポークで、プッシュ側とプル側の長さを数mm変えてあり、大パワーが掛かった時にバランスして性能を発揮するようになっているそうです。
その後もあえてパワーを掛け続けると走りに切れが出てきます。
また、勾配の緩い橋を渡ってみたのですが、ホイールの軽さもあってディープホイールでありながら、ミドルリム以上に楽に上れました。
まとめ
このホイールは常にパワフルに走行できる人にとって向いているホイールでしょう。
65mmリムでありながら軽量で、ある程度のヒルクライムも走行可能です。
重くならずに見た目のインパクトを手に入れられる点でも優れているかと思います。
しかしながら軽く走っている時にはその優位性は感じられませんし、使用するタイヤも限定されます。
フレックスリムというタイヤフックが無いリムを採用して、軽さと強度を上げるているのですが、反面そのリムでも外れないタイヤである必要性があります。
スタート時の軽さが感じられなかったのは、おそらくハブの出来栄えによるものだと思われます。
CADEX専用ハブがカンパニョーロのハブのレベルに達していないのではないかと推測します。
カーボンスポークなどの特殊性や軽さなどから見て高価すぎることはありませんが、発進時の軽快さがもう一歩あると更に魅力的なホイールになると思われます。
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