今年もツアー・オブ・ジャパンが開催される時期になりましたが、そうなると考えるべきは富士山ステージに応援に行くかどうかです。
応援に行くというのは正しくは無く、正確に言えば応援を口実にあざみラインに挑むかどうかと言うことです。
結局は行ってきたわけですが、今年は例年と違って現地までも自走で下記のように行ってきました。
https://www.strava.com/activities/7173508335
https://ridewithgps.com/trips/90694040

自走にて富士山へ
久々に自走にて行くことを決めたのですが、そうなると出発時間が早くなってしまい5時半には出なくてなりません。

いつもながら早寝は苦手でしたが、今回はそれなりに睡眠がとれたため変な気だるさはありませんでした。
とは言え海岸線を走ってみると、脚力温存していたとは言え35km/hくらいしか出せなかったため体はいつも通りとは言えないようでした。

大磯の太平洋岸自転車道には早朝ジョギングしている人はいくらかいましたが、チャリに乗っている人は全くいませんでした。

国道1号線に出てみると、こんな朝早いにもかかわらず渋滞気味で大変そうです。

今日は通過速度を優先して、あまり通らない曽我梅林横の道を利用しました。

この道は信号も少なく交通量も少ないので今回のように急ぐには向いていますが、小さな勾配が続くためいくらか脚が削られるのが欠点です。

丹沢湖へ向かう裏道までやってきましたが、ここ数年道を独占していた東名工事のトラックがいなくなっていました。

自動車も少ないので自転車には最高の道だったのですが、やっと元通りになりました。
さて裏道を過ぎると少しだけ国道246号線を走らなければならないのですが、その中で一部区間だけ路肩も狭く急いで通り抜けなければならないところがあります。

脚力を使いたくはないのですが、ここでは出し惜しみしているわけにはいきません。
富士山に近づいてくると、長い林を上り続けなくてはならなくなります。

この林がどこまでも続いているため、過去に自走で来た時にはここで脚を使い切ってしまいました。

あざみラインはたどり着くだけでも大変なところです。
さて、そのあざみライン入口の看板が見えてきたので、目の前にある神社のトイレに立ち寄りながらしばし体力の回復をはかりました。

すると二人組があざみラインに入っていきました。
どこから来たのかわかりませんが、彼らも自走でやってきたようです。
あらためて知る、あざみラインの厳しさ
さあ、ここを曲がればあざみラインに突入します。

ここ数年はすぐ横にある道の駅まで車載して来ていたのでここから入るのは久しぶり。
STRAVAのセグメント計測前の左手の木々の根元にツールケースを隠しておきます。

だってこれからの地獄を考えたら、少しでも軽くしたいですからね。
スタート直後は一見なだらかに見えますが、視覚のマジックで実際には斜度7%超えています。

そのため気持ち的には楽に進めそうなのに思ったよりも速度が乗らないで、不調なのかと思ってしまう場所です。
道には残り距離を示す看板が設置されているのですが、この10km掲示がある場所は斜度は10%を超えています。

このあたりではまだ身体が斜度に対しての負荷に慣れていないため、キツさを感じる場所となります。
負荷にも身体が順応しだすと斜度はさらに厳しさを増して15%を超えるようになってきます。

いろいろと工夫しないとあざみラインは攻略できないため、1kmごとの表示の間で必ず水分を1~2回に飲むように心がけました。

水分が不足すると発汗しなくなってしまうため、オーバーヒートで身体がギブアップしてしまうのを防ぐ必要があります。
チョークで路面に何やら書かれていますね。

まだ周りを観察する余裕はあるようです。
出た~恐怖の毒キノコ看板!

もちろん毒キノコが怖いのでなく、この看板が現れるとこの先は20%超えが続く恐怖エリアが始まる合図なんです。
見てくださいこの画像。

車載画像では伝わりにくいものですが、あきらかに異常な斜度であることがわかるかと思います。
慣れていないとペダルを回し続けるだけでも困難になる傾斜が続きます。
そんな状況でも必死に上っていくとさらにダメージをあたえるのが、残り5kmの看板です。

すでに厳しい状況下にあるにもかかわらず、まだ全行程の半分が残っていると知らされ心が折られます。
そのあともずっと20%超えの道が続くため、普通に考えたらチャリで上るなんてどうかしています。

そんな中でもわずかに傾斜が緩む(と言っても15%くらい)場所で呼吸を整えることができるくらいに経験値は上がりました。
すると目の前に先にアタックを開始した二人組が現れました。

どうやらここで一旦休憩を取っているようです。
彼女さんが「追いつかれた~」と驚きの声をあげていましたが、追いついたことに驚いたのはこちらも一緒です。
今日は例年に比べて走っている人が極端に少なく、前後とも人がいないため最後まで単独走になるものと思っていました。
彼らを追い越した後もさらなる地獄が続いていました。

このあたりで太ももが痙攣起こしたので、正直やめてしまおうか本気で迷ったりもしました。
何とか耐えながらも上っていくと、何やら路面に書き込みしている二人組がいました。

この狩休駐車場ではチョークアートができるサービスを実施しているため、それを使って選手たちへ応援メッセージを書き込んでいました。
何とか地獄の20%ゾーンを乗り越えて一息ついて走っていると、後方から勢いよく抜いていく者が現れました。

「レースに追いつかれないように急ごう」と一声かけて行ってくれ嬉しかったのですが、選手たちが上り口にやってくるのは30分後だと知っていたので気持ちだけ受け取って頑張ることにしました。
そうして無事に5合目にあるゴールまで走りきることができました。

選手たちのゴールは去年から100mほど上に変更になったのですが、私たちは右手の山荘までとなります。
TOJと浅間神社
いつもだと休憩に入ると近くの食堂よりおばさんが現れお茶のサービスがあります。

ところがこの日はお客さんがいないためかそのようなものはありませんでした。
私はうどんでも食べながらレースを待とうと思っていたのですが予想外の状況でした。
ただ気になるのが先ほどゴール前スタッフが「応援だと3時まで出られなくなりますよ」の一言です。
こんなところで3時間もいたら凍えてしまうので、「少し下で応援する」と言って下ることにしました。
もしかして観客が少ないのはそのためだろうか?
30分ほど待っていると先導車がやってきて、

先頭の2人が上ってきました。

この段階で複数人が先頭を争っていることはここ数年無かったことで驚きましたが、チームとして協力して上ってきたと分かり納得できました(YouTubeライブ見ていたので)。
あまり声を出しての応援ができないために手をたたいて選手を元気付けています。

いつもの事ですが総合優勝にからむことのない中盤以降の選手は、明日のレースにむけて脚を酷使しないように蛇行しながら傾斜を緩めにして走っていました。

私は最近では蛇行せずに上れるようになりましたが、34-28Tギアまでしか無いため場所によってはあえて蛇行してケイデンスを維持した方が良いのかもと考えさせられました。
観戦後は早々に帰路につこうかと思ったのですが、トイレを利用した東口本宮の富士浅間神社に立ち寄ったことがないことに気がつきました。

中に入ってみると樹木たちが厳かな雰囲気を醸し出しています。

さらに門構えも迫力がありました。

そうして帰路についたのですが、行きとは違って富士スピードウェイ前を通り過ぎるとなにやらイベントが行われていました。

この時気づかなかったのですが、TOJのスタートおよび表彰式もここで行われるため盛り上がっていたのでした。
それにしても久しぶりに自走で行ってきましたが、正直体はボロボロです。
往復の移動時は極力脚力を使わないように気をつけましたが、片道5時間は知らず知らずのうちに体力を消耗しています。
そのためあざみラインでは例年以上に苦しかったですし、帰路に関してはずっと体中が痛んでいました。
ギリギリまで翌日の相模原ステージとどちらを優先するか迷いましたが、翌日雨予報に変わったため行ってよかったと思いました。
いや~それにしても帰宅後に身体が痛かったこと、痛かったこと。
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