カーボンホイールでのリムブレーキの使い方(発熱防止)

交互ブレーキ 走行テクニック
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ディスクブレーキが増えてきたとはいえ、まだリムブレーキフレームを利用している人は多いと思います。

私もまだリムブレーキなのですが、リムブレーキでカーボンホイールを導入するとちょっと面倒な事がいくつかあります。

今回はそれらについて考えてみたいと思います。

問題点

リムブレーキカーボンホイールを導入して問題になるのは次の2点ではないかと思います。
・長い下りにてブレーキ面が発熱してホイールを痛める
・ブレーキ面が摩耗してしまう

ブレーキ面の摩耗については、ブレーキ面とシューの間に異物を噛みこまないようにするのは当然として、それ以外に泥汚れなどをブレーキ面&シューに残さない事が大切です。

走行中はその部分をできるだけ汚さないよう、水たまりぬかるんだ道を避けたり、避けられない場合はゆっくりと通過して跳ね上げを少なくするなどの気遣いが必要です。

また、帰宅後はブレーキ面の清掃だけでなく、シューの表面を清掃してあげることが必要でしょう。

私は汚れが少ない時でも毎回ブレーキ面のふき取りとシュー表面のふき取りは行っています。
ブレーキシュー清掃

熱の原因

次に今回の主題である発熱について考えてみたいと思います。

発熱が起きる条件としては、長いヒルクライム後の下りが多いかと思います。
長い下り

ではなぜ長い下りだと発熱してしまうかを要素別に分けてみました。
・長い下りのために作動(摩擦)時間が長くて発熱する
・冷却時間が短くて発熱したものを冷却しきれない

だれもが経験的に知っていることですが、緩い下りであれば作動時間が短く、冷却時間は長くとれるため発熱はあまり起きません。

ところが急斜面の下りではどうしても作動時間は長めになり、冷却時間は短く、発熱が進んでしまいます。

簡単な対処法

もし、急斜面の下りにて何も対処せずにブレーキングしていると、ブレーキ面は簡単に素手で触れないほど発熱してしまいます。

それを防ぐ手段としてはブレーキの使い方を工夫する必要があります。

誰でもできる簡単な方法としては、前後のブレーキを交互に使う方法があります。

やり方としては、前ブレーキを5秒使ったら、後ブレーキ5秒使うというように交互に使います(秒数は任意)。
交互ブレーキ

この時大事な事は、切り替えの際に一瞬両ブレーキを使って切り替える事です。

切り替え時にどちらのブレーキも効いていない間があると、加速してしまい余計な発熱をしてしまうのでこの点は重要です。

それともう一つ大事な事は、減速しすぎない事です。

低い速度まで減速するには余分に摩擦熱を発生させる必要があるので、減速しすぎは良くありません。

ただし、危険を伴うような速度のまま走るのは論外なので、安全の範囲までは必ず減速します。

高度な技術を要する対処法

交互にブレーキすることで発熱を抑えて冷却時間を取ることができるのですが、それにも限界があります

10%を超える下りが続くようなところでは、交互ブレーキを行っても相当な温度に達してしまいます。
劇坂

このような場所ではコーナー手前の最短距離で急減速を行い(当然前後両ブレーキ)、少しでもブレーキしていない時間を稼いで冷却するのが有効です。

ただし、いきなりやらないでください、死にますよ!

安全な場所で練習して、いくらか余裕を残してできるようにならないと崖下へダイブすることになりますので注意しましょう。

この急減速ができるようになると、思った以上に発熱を抑えることができます(確認済み)。

この方法だと急減速により余計発熱するように感じますが、実際には一時的に発熱量が増えても、冷却時間が伸びそれ以上の冷却効果があります。

もし、直線区間がとんでもなく長く速度が乗りすぎて危ない場合には、直線の中間で1度急減速を入れてあげると良いでしょう(ただし後方車両がいないこと)。

まとめ

まずは安全な交互ブレーキをやってみてください。

ブレーキ中に制動力が足らない場合には両ブレーキも併用しながら行います。

それでも発熱するような場合には、途中で一旦停まってブレーキ面の温度が下がるまで待つのが安全です。

急減速に関しては危ないので無理にチャレンジする必要はありません。

行う場合にはきちんと練習をしたうえで、余裕を残したうえで行うようにしましょう。

このようにブレーキ方法を工夫することで、カーボンホイールの発熱をある程度抑える事ができますので、斜度に合わせた自分なりのブレーキ方法を見つけてみてください。

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