ロードバイクで上手くなりたいと思った時に、皆さんはどの部分が上達したいですか?
わりとヒルクライムの走りをと思う人が多いかと思いますが、私の場合は平地での高速走行でした。
そのため高速走行できるようにいろいろと試してきたことや分かったことがあるので、少し整理して紹介したいと思います。
ちなみに私の言う「高速走行」とは、最高速の事ではありませんし、巡航速度の事でもありません。
距離にして15km、時間にして30分程度(信号停止含む)の加速時を除いた速度の事です。
高速走行するための基本
まず基本的なところでは以前の記事でも書いたように(https://cycle-tv.com/post-3155)、ペダリングがブレていたり、足首を使っているようなペダリングをしていると高速走行でもネックになるため、最初に直した方が良いでしょう。
その上でまず知っておかなければならないのは、ケイデンスが上がると踏み込み初めと終わりの位置がずれるという事です。
例えば80rpmくらいのペダリングで1時~5時の位置まで踏み込んでいたとして、100rpmでは12時~4時、120rpmでは11時~3時にずれるという事です。
※回転数とずれる量は例としてなので、この通りではありません
さすがに11時からは踏み込めないニャ~
そうなんです。実際には11時からなんて踏み込めないんですが、感覚的には11時くらいになるということなんです。
ケイデンスが速くなると11時に踏み込みを始めたつもりでも、脳から筋肉へそしてペダルに力が伝達するのは1時になっていることを言いたいんです。
この感覚のずれは人により差がありますから、自分の感覚と実際との差をいろいろなタイミングで試して身に付けるしかありません。
この現象の最たるものが、「ケイデンスが速くなるとお尻が跳ねる」と言う現象です。
これは回転数が上がっているのに5時まで踏み込もうとして、実際には下死点である6時に踏み込んでいるために起きる現象です。
下死点で踏み込んでしまうと力を押し出す方向が無いため、反力が脚に戻ってきてお尻を浮かせる結果となります。
理論的には踏み込み位置をずらす事はわかってもらえたかと思いますが、実際に行おうとすると難しかったりします。
そこで当時は、自称「差込み足」という感覚でペダリングしていた時期があります。
この差込み足とは、本来円運動であるペダリングを、あえて頂点のある放物線の軌道で動かそうと意識するものです。
速度が上がるにつれてこの頂点を徐々に上に移動させるような感覚で走っていました。
高速走行のためのテクニック
40km/h以上の速度で一定以上の距離を走ろうとすると、当然の事ながら力業では無理です(力業でできてしまう強者もいますけど)。
重視するのは引き足です。ただし、引く力を強くするのではなく「踏み込むための準備」を早くするって事なんです。
いまいちよく分からないニャ~。準備を早くするのと引きを強くすることと何が違うニャ~。
言葉から受ける感覚の違いですが、引き足というと引く力を使いすぎるように感じます。
個人的には送り足と言うイメージでスッと送って、踏み込める準備を早くする程度なんです。
そうやって早く準備して、定速な円運動の中で踏み込み開始ポイントで少し加速させてあげるのが大事なんです。
もう一つ重要なことが、踏み込みの後半は脚力を使わずに脚の重さを利用することです。
人間の足って結構重くて、きちんとペダルに荷重させてあげるとそれだけでそこそこの回転力になります。
ペダルに脚の重さをのせるためには、力まずに綺麗なペダリングを行ってあげる必要があります。
この2つを連携させると、早めに踏み込めるように引き足をスムーズに行い、踏み始めにペダリングをちょっとだけ加速させ、それ以降は脚の重さを投げ出すようにします。
この方法が上手くできると、たいして筋力を使わずに40km/hでの走行が可能になります。
さらにこの動きを崩さないようにしながら、筋力を加えてギアをあげると45km/hくらいの走行が可能となります。
納得できましたでしょうか?
感覚的な部分が多分にあるため、人によりイメージは違ってくるので参考にしながら走りを追及してみてください。
プチテクニック
最後に誰にでも簡単にできるテクニックとして自称「白線乗せ」というものがあります。
車線の端に白線がある場合にだけ使えるテクニックですが、単純に白線からはみ出さないように走るだけです。
雨の日に滑りやすい白線は、晴れていてもアスファルトより少しだけ路面抵抗が少なくなります。
そこをねらって走ると少しだけ速度があがります。私は湘南海岸線を走った後は、タイヤ表面が薄っすらと白くなっているくらい使っています。
コメント
じつに面白い記事でした。
どういたしまして!