ディレイラーハンガーはフレームの一部とも言われていますが、ディレイラー等に無理が掛かった際に犠牲となって高価な部品やフレームが壊れるのを防いでくれるパーツです。ただ、それゆえに他のパーツよりもわざと強度を落としてあるため、ちょっとした事でも曲がりやすくなっています。
私の1号機も早い時期に軽く曲がっていましたが、その後も立てかけ転倒や枝の巻き込みなどにより結構な曲がりとなってしまいました。
そこで今回はディレイラーハンガーを交換してみたいと思います。
事前準備
まず、ディレイラーハンガーを入手しなくては、先に進みません。ハンガーは車種によって形状が異なりますので、ショップにて自転車を確認してもらって注文すると良いでしょう。
私も、購入したショップにて取り寄せてもらい1500円ほどで入手できました。
作業に必要な工具等は次のようなものです。
<必須なもの>
・アーレンキー(六角レンチ)
・グリス(できれば耐久性があるもの)
・パーツクリーナー
・ふき取り用のボロ布など
<あった方が良いもの>
トルクレンチ
最悪、アーレンキーとボロ布だけでも作業できます。
まずはリヤホイールとチェーンを外します。
私の場合はチェーンにミッシングリンクを使っているためチェーンを簡単に外すことができますが、そうでなければ邪魔ですがチェーンをつけたままでも作業できます。
写真のハンガーに傷があるのは、曲がったハンガーをペンチにて修正した時のものです。
ディレイラーハンガー取り外し
まずはハンガーに留まっているディレイラーを外します。
アーレンキーにて緩めると簡単にネジが回ります。
次にフレームからハンガーを取り外します。
この車種の場合はネジ2本で留まっているだけなので、簡単にアーレンキーで外れました。車種によりネジのタイプが異なる場合もあるようです。
これでディレイラーハンガーが外れました。
ちなみに新しいハンガーと比べてみました。
あまり差が無いのは、私がハンドパワー(ペンチで挟んで力技)で修復したためです。
専用の修正工具を使わずに直した割には、なかなかのラインまで直せてましたね。
清掃&失敗
ここでハンガーが留まっていた周辺のフレームやディレイラーを清掃します。
特に、ディレイラーの中心部にあるバネ周りが、オイルと汚れでひどい事になっていたので思い切ってパーツクリーナーを掛けて、ブラシで磨きました。写真の状態は大まかに綺麗になったもので、もう少し細部も清掃しました。
パーツクリーナーで洗い流した場合には、ヒンジの可動部にチェーンオイル等を塗ることを忘れずに。
後は新しいディレイラーハンガーを取り付けるだけなのですが、折角なのでと余計な事をしてはまりました。
Bテンションアジャストボルトが汚れているので、外して清掃したのですがネジ穴に戻せなくなってしましました(これは軽傷)。
さらにハンガーに留めるネジ周りも汚いため、ネジのロックピンを外してしまいました。
こちらが重症。
結果、中のバネが飛び出てしまい戻すのに大変苦労しました。
何故なら、このバネは単に縮ませるだけでなくねじりながら押し込まなくてはならないものだからです。
万が一外してしまうと指の力だけでは、ねじってはめる事は相当困難です。なので極力外さない事をおすすめしますが、解決方法も軽く触れておきます。
Bテンションアジャストボルトを抜いたネジ穴にアーレンキーを上手く掛けてねじるとはめる事ができました。ちなみに折角なのでバネの中も清掃してグリスアップしておきました。おかげで動きがよくなりました。
組み立て
後は取り付ける際にネジにグリス(耐久性のあるもの)を軽く塗布し、フレームにハンガーを留めます。
また、ディレイラーのネジにもグリスを塗布し、ハンガーに留めます。
この時、締め付けトルクが8〜10N・mとなっているのでトルクレンチがあれば指定値で締めつけます(なければ軽く締め切った程度)。
以上でディレイラーハンガーの交換は終了です。
ただし、交換によってリヤのシフト位置が微妙にずれている可能性があります(特に曲がったままのハンガーで調整済みの場合)。その時にはリヤディレイラーの調整を行ってください。
ちなみにこのブログでもリヤディレイラー調整については紹介しています。
いかがでしたでしょうか?ディレイラーハンガー交換はそれほど難しくないのでやってみてもよいですね。
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