では前半に続いてオーバーホールをやってみて気になったところをピックアップしてお伝えします。
まずは後半作業のメインとなるケーブル類のパーツが全て揃っているか確認します。
シフトケーブルセットにブレーキケーブルセット、インナーライナーにバーテープとブレーキガイドパイプとなります。
作業を始めて「あれっ?」と思ったのがシフトケーブルセットに入っているキャップ類の種類が前回と違っている事でした。
よく確認してみると前回より1グレード上のセットを買っていたことに気づきました。
わりと適当だニャ~
まぁ、どちらでも問題なく使えるんですけどね。
まずは古いケーブルを外していくのですが、何もしないで外してしまうとフレーム内装する部分で苦戦してしまいます。
そのためケーブルを抜いてしまう前に代わりとなるものを通しておく必要があります。
上の写真はチェーンステー内に通すライナーの長さを確認しています。
下記はライナーではなく、一度抜いた古いケーブルを通し直しています。
なぜならこの場所はケーブルむき出しとするのではなくライナーごと残すため、次に新しいライナーを通しやすいようにしているのです。
さて、古いケーブルの撤去が済んだら、次は新しいアウターケーブル(外側の筒)を適切な長さにカットしなければなりません。
しかしながらブレーキ用のアウターケーブルはただカットしてしまうとこのように断面が潰れてしまいます。
こうなってしまうと千枚通しなどで穴の修復も困難になりますし、直ったとしても綺麗にはならずインナーケーブルの抵抗となります。
そうならないためにはまず、表面にある被膜をはがしておきます。
次にワイヤーカッターの刃を剥がしたらせん状の溝にはわせます。
この時、古いケーブルを中に差し込んで穴が潰れるのを防ぐことも有効です。
そうして一気にアウターケーブルをカットすると先ほどとは見違えるほど綺麗な断面となります。
カットが済んだら間違えないように使う場所に仮組みしておくとよいですね。
アウターケーブルのカットが全て終わりましたら後はインナーケーブルを通すだけなのですが、シフトケーブル2本が色分けされた袋に入っていました。
前回のセットでは1袋にまとめられていたような気がするので、ちょっと高級仕様なのでしょうか?
ところで色分けされているという事は短いフロント用と長いリヤ用に分かれているようなのですが、パッと見ではどちらが長いか判断できません。
結局両方開けて伸ばして比較したので意味ありませんでした(確か白袋が長かったかと)。
さて、インナーケーブルを通し終えて仮固定したリヤディレイラーの動きを確認したのですが、ロー側までディレイラーが動きません。
ロー・ハイの微調整ネジは緩めて最大まで動くようにしてあるのですが、なぜか張り調整してもハイからローギアまで可動域がでてくれません。
なぜだ・・・ディレイラーの動きが渋い?STIの異常?
そうだとしたら作業が進められないが・・・もしやディレイラーハンガー曲がり?
在庫しているハンガーと比べましたが異常ありませんでした。
そうしていろいろ確認しているうちに徐々に稼働範囲が出るようになってきました。
そう言えば過去の作業でも同じような事が起きた記憶があります。
どうやらケーブルラインの馴染みが出ていなくて動きが悪かったようです。
その後はローギアよりも外側までプーリーが動くことを確認できたので作業を進めました。
後は前後のディレイラー調整を行って作業は終了しました。
予定では1日で終わらすつもりでしたが、ハンドルを替えたことによりアウターケーブルの長さをなんども検討して時間がかかり1日では終わりませんでした。
しかしながらハンドルを替えた事で、以前のエアロハンドルよりはブレーキラインが緩やかになったため、引きが重くなることもなく、快適な状態になりました。
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