今回はちょっと変な事をやってみました。
とは言ってもウケ狙いとかでなく、必要があってやってみたことです。
やってみたのは、セミコンパクトのインナーギアだけコンパクトギアに変えてみました。
もう少し分かりやすく言えば、52/36のギアのうち36を34に取り替えて52/34の組み合わせにしてみました。
ご存じのようにフロントディレイラーにはキャパシティーがあって、R9100の場合には16Tとなっています(おそらくロード用の他グレードも一緒かと)。
すなわちアウターギアとインナーギアが16T以上離れてしまうとまともに変速しませんよって事になります。
そこで今回試した52/34の差は18Tになるので適応外となりますが、限定的な使い方をするのでその点は大丈夫です(これについては最後に)。
交換作業
まずは邪魔なチェーンを外してしまいます。
私はミッシングリンクでチェーンを繋いでいるので取り外しが簡単ですが、チェーンを切らなくても作業はできます(ちょっと邪魔ですけど)。
次にチェーンリングとは逆のクランクを外すため、左クランクのボルトを2つ軽く緩めます。
作業はバイクを逆さにして行っているため、ここからは逆向きの写真となっています。
次にクランクキャップを専用工具にて取り外します。
次に左クランクの割りの隙間に細い工具などを差し込んで、外れ防止プレートを持ち上げます。
左クランクを手前に引っ張ると取り外すことができます。
外れない時は裏側からプラスチックハンマーで軽くたたくと良いでしょう。
右クランクは軸をプラスチックハンマーでたたいてあげれば外れます。
外した右クランクに取り付けようとしている34Tのギア(シルバー)を乗せてみました。
たいした差ではありませんが、アップにすると違いがあるのが分かります。
後はボルトを外して付け替えるだけですが、ここで注意が必要です。
チェーンリングを固定しているボルトですが、シマノ標準だとトルクス形状(星形)となっています。
私もはじめに六角レンチを使ってしまったのですが、間違えないようにしましょう!
後は元通りに組み直せば完成です。
ちなみにチェーンリングボルトの締め付けトルクは12-16Nm、左クランクのボルトは12-14Nmとなっています。
出来栄えチェック
気づかれた方もいるかもしれませんが、今回R9100に移植したインナーは5800型の105のインナーとなります。
重量も測ってみたのですがR9100が31.1gだったのに対して、5800は32.7gでした。
サイズが大きなR9100の方が軽いのはさすがデュラというところでしょうか。
ところで一番気になる変速性能ですが、こんな感じになります。
一応変速はできますが、アウターへ切り替わる時に一瞬チェーン詰まりを起こします。
また、インナーに切り替わると落差が大きすぎてチェーンが波打ちを起こしてチェーン落ちの危険性が高まります。
これを見る限り実走行ではとても使い物になりませんね。
ところで今回の使用目的ですが、富士山のあざみラインでの使用に限定されます。
現地までは自動車での移動となるため、アウターギアは一切使わずに済むため(あざみラインでアウター使う余裕なんて無いです)のイレギュラー使用となります。
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