向かい風でのテクニック(自転車走行での軽減方法)

空気抵抗 走行テクニック
この記事は約4分で読めます。

自転車での走行時に嫌なものの1つとして向かい風があります。

向かい風に対して何か対策はないものかと検索してみましたが、あまり有効な書き込みはありませんでした

そこで自らいろいろと試した結果、いくつか改善方法が見つかりましたのでお伝えしたいと思います。

なぜ向かい風は走りにくいのか

走りにくい原因を知らないと対策の意図が理解できず効果が出にくいため、まずは原因を整理したいと思います。

向かい風で走りにくい原因は一言で言えば空気抵抗です。
空気抵抗

普段自転車で走っている時に空気抵抗を意識していないかもしれませんが、20km/hの速度で走っていれば前進するための抵抗の60~70%は空気抵抗となっています。

ただ、実際に空気抵抗を感覚として感じ始めるのは30km/h以上です。

もし風速5m/sの向かい風が吹いていたとすれば、時速に換算すると18km/hで風が向かってくることになります。
(5m/s=5÷1000(km)×60(分)×60(時間)=18km/h)

この場合あなたが20km/hで走っていたとしても、20+18で38km/hで走っているのと同じ空気抵抗を受けることになります。

38km/hで走り続けた事がある人なら分かると思いますが、ものすごい空気抵抗です。

さらに知っておいて欲しいのは、横風も走行するには抵抗となります。

風の強い日に向かい風の時間が多いと感じるのは、横風向かい風と誤解しているためです。

向かい風への対処法

原因を理解すると分かるように、向かい風の時は実際の速度よりも速くで走っているような状態となります

ならば高速走行でのテクニックが使えることになります。

高速走行と言えば、私の得意分野です。

1、まず行う基本的な事は、前傾姿勢をできるだけ深くとることです。

これで空気抵抗を減らすことができますが、前傾はペダリングとのバランスを考えて行う必要があります。

前傾を深めていくとどうしてもペダリングが窮屈になっていってしまうため、ペダリングが悪化しない範囲で前傾するようにバランスを取る必要があります。

2、次に行うことは、脇を締めることや膝が広がらないようにして、前面投影面積を減らすことです。

風を受ける面積を減らすことで抵抗を減らすことができます。

3、ロードバイクなどのドロップハンドルの場合、下ハンドルを握るのも有効ですが必ずしも最適とは限りません。

人により無理に下ハンドルを握るよりも、ブラケットポジションで肘を曲げた方が前傾しやすい人もいます。

向かい風は高速走行に似ているとしましたが、坂道にも似ているところがあります。

坂道と同様にペダリングを止めてしまうとすぐに失速するように、後方向への力が常にかかっています。

4、そうした場合に行うべきことは、ペダルが1周する間のパワーの強弱の差を小さくすることです。

特に1周のうちでパワーが小さくなる時間を少なくして、一定の力でペダリングしているようにする必要があります。

初心者が坂道で「うん・・うん・・うん」と途切れるような踏み込みをしがちで好ましくありませんが、向かい風でも同様にこのようなペダリングをしていると、踏み込みと踏み込みの間に失速していってしまいます。

そうしないためにも上下死点付近でも両足で外側に引っ張るように力を加えながら、回転方向にも力を加え続ける必要があります。引っ張り方向

両足で外側に突っ張るように力を加えながらペダリングすることにより、1周の間の力が一定になりやすくなります。

※ビンディングペダルかスパイクピン付きペダルでないと難しい

5、ギアを少し軽めにしてケイデンスを上げることで4と同じ効果があります。

また、ケイデンスを上げておくと不意な横風で転倒しそうな場合にも踏ん張りが効くので安全です。

6、最後にメンタル面として、「向かい風で進みが悪い」と思うよりも、「坂道を走っているのでゆっくりになっても仕方ない」と思って走った方がずっと走りやすくなります。

まとめ

向かい風でのテクニックをまとめると次の通りになります。

・無理のない範囲で前傾姿勢をとる
・肘や膝が横に広がらず、できれば内側にしぼったようにする
・下ハンドル、または肘を曲げることで前傾姿勢をとる
・1周のペダリング中のパワーをできるだけ一定にする
・きつめの坂道を上っているようなイメージで走る

実際に行ってみると、思ったよりも有効なのが最後のメンタル対応です。

向かい風で嫌だと走っていると早い段階で失速していきますが、長い坂道を上り続けていると思って走るとあまり失速しません。

評価の高い自転車パーツをご紹介

ぜひ次の機会にでも試して見てください。

走行テクニック
下記で最新情報をフォローしてね!
Cycle TV(サイクルTV)

コメント