鎌倉市にあるGROVE鎌倉さんの試乗会にてスコット2車種を試乗してきました。

FOIL RC 10
まずはFOIL RC 10ですが、グレードとしてはFOIL RC PROの次に高額なものとなっています。
フレームはどちらも一緒でコンポがRC PROのデュラDi2に対してアルテグラDi2となっていることと、ホイールのグレードが多少違うくらいでほぼハイエンド仕様です。
価格はRC PROで143万円、試乗したRC 10で121万円となっていて高騰する今のハイエンドバイクの中ではそこまで高額ではありません。
今回お借りしたバイクはこちらとなります。

まずは湘南海岸の平たん路を飛ばしてみたのですが、疲れていたのもあってか発進加速はそれほどのものではありませんでした。
しかしながら速度が乗ってから綺麗に脚を回してあげるとスッと速度が伸びていくバイクです。
その後何度かスプリントを試しましたが、パワーを一気にかけてすぐに反応が返ってくるようなバイクではないですね。
それよりも綺麗に回転を上げていった方が進むバイクです。
エアロロードなので上りでの失速が気になりましたが、あまり気にならずに上っていきます。
さすがに軽快に上るってわけには行きませんが、平地同様綺麗に脚を回してあげればそれなりに乗ってくれます。
スラロームの動きは良いですね。
敏感過ぎることも鈍重すぎることもなく、適度な反応性がありながらライン変更も素早く行えます。
このような特徴があるバイクですが、一番の特徴はそのステルス性です。
FOIL RC 10に乗っているとバイクがどこかに消えてしまったように全く存在が気にならなくなります。
一切走りの邪魔をしませんし、無理に速さを強要してくることもありません。
それでいていざという時はこちらの動きに合わせて反応してくれるという変わった印象のバイクです。
そうそう、荒れた路面でも乗り心地が悪化することもなくそこでもステルス性を保っていますね。
ADDICT RC 20
つぎにADDICT RC 20ですが、上位にRC 10がありますが違いはわずかです。
フレームは同様のものでコンポもアルテグラDi2と一緒です。
ステムとサドルとホイールが多少RC 10の方が軽量なものが付いている程度です。
そのため価格もRC 10が115.5万円に対して、RC 20が104.5万円と11万円とわずかな差となっています。
ADDICTの完成車にはデュラ仕様が無いのが特殊なんですが、もう1つ他社には無いラインナップがあります。
それはフレームセットには完成車に用意されていないRC ULTIMATEという軽量バージョンが用意されていることです。
さて、試乗でお借りしたのがこちらのRC 20ですが、平たん路での加速性は先ほどのFOIL RCよりもあきらかに良くなっています。

踏み込んだパワーに合わせて即座に加速していきますし、その後高速域まで加速が続いてくれます。
さすがオールラウンドバイクだと思いながら坂道に入ってみたのですが、ここでは悪い意味で予想を裏切られました。
予想では軽快に坂を上ってくれるものと思っていたのですが、予想外にまったりとした走りなんです。
何でだろうかといろいろと見てみるとタイヤが30cを履いていることに気づきました。
今では30cでも影響がないってのが定説になってはいますが、こちらの完成車についているタイヤやホイールがセカンドグレードであるため太さによるネガティブな面が目立ってしまったのかもしれません。
後からスタッフさんに聞いてみたところ、自分用に組んだ軽量フレーム&ハイスペックホイール&タイヤのバイクは相当良い走りをするそうなのでRC 20もタイヤやホイールを変えることで印象が変わるのかもしれません。
まとめ
FOIL RCは独特のステルス性があるバイクですね。
私の所持しているTCRも主張が少ない点では似ていますが、TCRはフィーリングが無味でちょっと面白さに欠けるところがあります。
それに比べてFOIL RCのステルス性は存在を消しているのにそれがわりと気持ちよく感じるのが不思議です。
ADDICT RCでわかったことはセカンドグレードタイヤであまり太くするとネガ部分が目立ってしまうことです。
将来取り替えてしまえば済むことですが、試乗時などにタイヤの影響がどの程度なのか推測するのが難しいですね。
最後にGROVE鎌倉店さんですが、毎回貸し出す試乗車の準備に抜かりが無く素晴らしいものです。
ペダル交換1つとってもきちんとトルクレンチおよび再確認まで行っています。
さらに昼間の試乗にもかかわらず前後ライトを試乗車に装備したりと手を抜かない点が素晴らしいものです。
最初の1台はこういうしっかりした整備をしてくれる店で買うべきですし、次はここで買おうと思わせるショップです(お世辞抜きで)。
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